沢渡日記

日々徒然

20190922

シャワーを浴びて、髪を乾かしながら音楽を聴いていた。ノルウェーのダウナーなエレクトロニック。ブラッシングで仕上げをした後、途中まで読んでいた本をまた開いた。エイブラハムの感情の二十二段階。自分の気分が現実になるというのは、前から知っている…

20190921

コーヒーを飲みましょうか。きれいに晴れた朝だった。コンビニでホットコーヒーを買って、二人で公園まで歩いた。光合成したい、と彼が青空を見上げて言った。噴水の見えるベンチに座ると、眩しいほどの日差しが降り注いできた。さっきまで、真っ暗なフロア…

20190918

夜、林檎を食べながら、欠けていく月を眺めた。来年の今頃は何をしているだろうな、と思った。三年前は、ずっと好きだった人と明け方にキスをした。二年前は、雷に打たれるような一目惚れをした。一年前は、恋人を愛しすぎて百年分の幸せを感じていた。そし…

20190916

昨日の午後、女友達と会った。フレンチレストランの出店で、赤ワインと牛肉を包んだクレープや、茸のクレームブリュレを頼んだ。噴水の脇で食事をしながら、最近の話をした。恋愛の話が多かった。幸せになりたいね…と彼女が呟いて、うん、と頷いた。そろそろ…

20190915

夕方、空は少し曇って、雨が降りそうだった。カーペットの上でゴロゴロして過ごしていたけれど、八百屋へ買い出しに行こうと起き上がった。着替えをして洗面台で歯を磨きながら、黄色い歯ブラシが収納ケースの一番端に収まっているのを眺めた。昨日の夜、歯…

20190914

真夜中を過ぎて公園のベンチに着くと、彼は先に来ていた。目を閉じて仰向けになった彼の腕をそっと揺すった。起き上がった彼はトロンとした目で、さっきタクシーの中でウイスキーを飲んでさ…と呟いた。木立の向こうに白く光る満月が見えた。きれい、と私が言…

20190913

図書館から出ると、微かな風が吹いていた。少し肌寒い。夜空を見上げると、丸く静かに光る満月が見えた。今夜は中秋の名月だ。歩きながらメッセージを送った。月が綺麗ですね。今夜はどちらですか。電車に乗って、一つ先の駅で降りて喫茶店に入った。店は空…

20190908

昼下がりに盛り蕎麦を食べながら、凪のお暇、八話目の録画を観ていた。過呼吸で倒れた慎二は、糠床のタッパーを取りに来た凪ちゃんに泣きながら好きだと言った。そして、慎二はそのままゴンさん宅で一週間のお暇に入り、アパートの住人達で共同生活のような…

20190830

薄闇の中、ソファーに座ってぼんやりと音楽を聴いていた。午前一時。今週も勉強漬けだった。頭と体の疲れがひたひたと押し寄せて、ふわりと眠気に包まれた。隣、いいですか?声をかけられて、見上げると背の高い彼が立っていた。今夜も美しいなと思った。例…

20190823

お疲れさまです。廊下でばったり会ったので、私は控えめに声をかけた。低く響く声でさらっと挨拶が返ってきた。今日はブルーのシャツにベージュのパンツを合わせている。前に会った時より少しラフだ。夏仕様かもしれない。足元は黒のスニーカーだった。転職…

20190821

仕事明け、直行で図書館へ行き、閉館まで勉強した。コーヒーとココアのブレンドをステンレスボトルに入れて傍に置いて、三時間半集中した。帰りがけ、最寄駅の一つ前で降りて、スーパーへ寄った。こちらも閉店間際。サービスカウンターで会計をしていたら、…

20190817

夕方、木漏れ日の下で本を読んでいた。村上春樹の騎士団長殺し。まりえの空気を斬るような鋭さに感じ入った。この物語は数ページ読む度に神聖な霧に包まれるような気持ちになり、長く読み進めるのが難しい。本を閉じてベンチから起き上がり、ステンレスボト…

20190813

カウンターの端で、トマトサワーを飲みながら本を読んでいた。本棚からふと手にして、椅子に座ってパラパラとめくり始めた。それはハワイの奥深いヒーリング手法についての本だった。記憶をクリーニングする、という言葉が繰り返し出て来た。不思議な気持ち…

20190811

長い沈黙の後、それで…ちゃんは、どうしたいとかあるの、と彼が聞いた。わからない、と私は呟いた。少し考えて、これ以上あなたと別れたくない、と小さく答えた。向こう側から音楽が聴こえてきていた。私はハイネケンの瓶を持ち上げて一口飲んだ。瓶の緑色が…

20190809

仕事明け、デパ地下でとんかつ屋のお弁当を買った。ヒレカツ、海老、コロッケ。イートインコーナーで食事をした。とんかつソースと甘いじゃがいものコロッケがよく合った。一人で食事に行くと炭水化物が多くなるので、お弁当の方が栄養価が高い気がする。食…

20190808

仕事明け、ビルを出ると雨が降っていた。折りたたみ傘を広げて図書館へ向かう途中、参考書を忘れたことに気づいた。デスクの引き出しに入れたままだ。傘とステンレスボトルを二本持って、荷物は全部という気持ちになってしまっていた。タイムロス…と思いなが…

20190807

午後からデータの作成を始めた。説明を受けながらディスプレイを見てキーボードを打ち、マニュアルに目を落として確認する。それを繰り返していた。少し眠気を感じて、ポーチからミンティアのケースを出して一粒口の中に入れた。眠そうだった背中合わせの子…

20190804

目覚めると、窓の外にはきれいな青空が広がっていた。午後三時四十分。生乾きの髪をドライヤーで乾かして、床にぺたんと座ったまま窓からの風に吹かれた。今日も海に行けなかった、と思った。朝、彼が青いタクシーに乗る姿をベランダから見届けると、ベッド…

20190802

タクシーを降りてコンビニへ寄った。彼が白ワインを買ってくれて、ぶらぶらと家までの小道を歩いた。家に着くと熱気がこもっていて、窓を開けて風を入れた。全然変わってない、隣に立った彼はそう言って窓の外を眺めた。冬しか来たことなかったでしょう。そ…

20190801

仕事明け、川を眺めてしばらくぼんやりした。毎日受験生のように勉強しているので、職場を出ると一度リセットしたくなる。今回もまた修行感たっぷりだなと思う。これまでを思い返すと、どこに行っても厳しい師を見つけて従事している。自分が求めているのも…

20190731

夕食には暑いけれど長崎ちゃんぽんをすすった。案の定汗びっしょりになった。ひと息つこうとドラマ、凪のお暇を観ていたら眠ってしまった。いつも同じパターンだ。十時半に起きてぼんやりしながら食器を洗った。テーブルについて手帳に予定をメモしていると…

20190729

仕事明け、公園で一時間半ぼんやりした。外で風に吹かれているとようやく気持ちが落ち着いてきた。買い物はせずに帰り、家に帰って窓を開けた。部屋には熱気がこもっていた。暑い。茅乃舎の野菜だしで豚肉と大蒜と玉ねぎを炒めて、大根を入れて少し煮た。食…

20190728

カウンターでビールを買って、薄暗いフロアへ入った。午前一時半。フロアには寒いくらい冷房が効いていて、ひんやりとした尖った音楽が流れていた。立ち飲みができる長テーブルに肘をついてビールを飲んでいると、前の方に彼の後ろ姿を見つけた。風情がある…

20190726

白ワインを飲みながらキッシュにフォークを入れた。最後に彼女へ送ったLINEのメッセージは、結局既読にならなかったんです。彼は言った。それはLINEの連絡先を削除したと思うよ。私は答えた。長い恋愛の終わりの話だった。そうか…。彼は呟いて、吹っ切るよう…

20190721

暑い、といいながら隣でぐうぐう眠る彼を置いて、私はそっと起き出した。今度こそ熟睡できるかと思ったけれど、浅い眠りしか訪れなかった。諦めてキッチンへ水を飲みに行き、窓を開けて風に当たりながら目薬をさした。朝九時半。二時間ほどしか眠っていない…

20190720

ビールを飲みながら、真っ暗なフロアで揺れていた。プレイしているのは好きなDJだ。彼は静謐で、どこか異世界の空気を纏った音を紡ぐ。目を閉じて音の流れに身を浸すと、心がひんやりと鎮まっていくのを感じた。さっき、好きだった人と二人でお酒を飲んだ。…

20190714

店を出るとまだ雨が降っていた。私はビニール傘を差して足早に通りへ向かった。午前二時半。タクシーの中で彼が待っていて、私を見つけると少しドアを開けて合図した。彼の隣に乗り込んで運転手に住所を告げると、車は静かに走り出した。遅くなってごめん、…

20190713

夜になってから、身支度をして出掛けた。外で煙草が吸いたいと言う彼が少し前に出て行き、私は音楽を止めて部屋の電気を消した。傘は一つしか持たなかった。通りの向こうにいた彼に傘を差しかけ、持って、と渡した。電車に乗って四つ目の駅で降りた。駅前の…

20190712

夜、バーで白ワインを飲んでいた。雨は次第に強くなり、無数の雨粒が窓を打ちつけていた。通りの向こう側に見えるビルの光がいくつも滲んでいて、椅子にかけたままぼんやり見下ろしていた。綺麗だ。店の中には静かなアンビエントが流れていて、くぐもった水…

20190708

パン屋でレーズン食パンを買ったので、ピクニックに行くことにした。タッパーにミニトマト、湯がいた小松菜、チーズ、林檎を詰めて、ステンレスボトルに紅茶を注いだ。日差しには僅かに金色が混ざっていた。午後四時。遅いランチになってしまった。公園に着…