沢渡日記

日々徒然

20191104

一月からの無理が出て体調を崩した。自分のことながら、よく十ヶ月近く持ったものだと感心した。ずっと気が抜けなかった。先月、新しい仕事でようやく独り立ちして、そうしたら体が一回休むと言った気がした。週末には大分体調が回復し、森に行ったり川を眺…

20191027

熱い紅茶を淹れて、柿をひとつ剥いた。テレビをつけて、録画しておいた相棒の初回SPを再生した。秋田の海辺のシーンが流れた。冠城とライターの楓子が、グレーの波を見つめながらぽつりぽつりと話していた。二人とも右京さんの身を案じていた、映画みたいに…

20191014

深夜、彼に会った。百合のような立ち姿で、ゆらりと暗闇の中で揺れていた。声をかけると、彼は私の名を呼んで笑った。甘ったるい笑顔。美しい男だ。少し話してから離れた。私は赤ワインを飲みながら、若き選曲家の紡ぐ音楽を聴いた。ドラムンベースには今ま…

20191008

あの晩、一番好きな人の前でめちゃくちゃに泣いた。そういうことなのだろうか。ぼんやり思い出しながら考える。私がこれだけ長い間、つかず離れず側にいようとしている人は、彼だけかもしれない。電撃的な一目惚れをしてから随分時間が経つし、緩やかに関係…

20191006

生プルーンを皮ごと齧り、紅茶を飲む。星野源のメロウな曲が流れている。この曲好きだなと思う。傘の下は川、ミスユー。今日の午後、公園で過ごした。いつもの小道をゆっくり歩いて、樹々の枝先に成る赤い実や、淡く色づいた葉を見上げた。日陰に入ると冷ん…

20191004

めちゃくちゃ辛い、毎日。根気よく私に手をかけてくれる人がいる。ゆっくり待ってくれる人がいる。ごめんなさい、色んなことがすぐできるようにならなくて。ごめんなさい、頭と心と言葉がバラバラで。日々努力をしても全然追いつかない。これが自分の精一杯…

20190929

少し外を歩きましょうか。彼が言って、私たちは店を出た。午前四時。まだ夜が続いている。彼と並んで歩くのは久しぶりだった。二人で何時間お酒を飲んでいたのだろう…。白ワインですっかり酔っていた。前を向いたまま、ぽつぽつと何気ない話をした。靴音が夜…

20190923

朝から雨が降っていた。テーブルの上でノートパソコンを広げてずっと仕事をしていた。思い出したようにグラスの水を飲み、窓の外を眺めた。昨日の深夜、大丈夫ですよ、とメッセージが届いた。一瞬ホッとして、その後、気持ちがめちゃくちゃになった。全然好…

20190922

シャワーを浴びて、髪を乾かしながら音楽を聴いていた。ノルウェーのダウナーなエレクトロニック。ブラッシングで仕上げをした後、途中まで読んでいた本をまた開いた。エイブラハムの感情の二十二段階。自分の気分が現実になるというのは、前から知っている…

20190921

コーヒーを飲みましょうか。きれいに晴れた朝だった。コンビニでホットコーヒーを買って、二人で公園まで歩いた。光合成したい、と彼が青空を見上げて言った。噴水の見えるベンチに座ると、眩しいほどの日差しが降り注いできた。さっきまで、真っ暗なフロア…

20190918

夜、林檎を食べながら、欠けていく月を眺めた。来年の今頃は何をしているだろうな、と思った。三年前は、ずっと好きだった人と明け方にキスをした。二年前は、雷に打たれるような一目惚れをした。一年前は、恋人を愛しすぎて百年分の幸せを感じていた。そし…

20190916

昨日の午後、女友達と会った。フレンチレストランの出店で、赤ワインと牛肉を包んだクレープや、茸のクレームブリュレを頼んだ。噴水の脇で食事をしながら、最近の話をした。恋愛の話が多かった。幸せになりたいね…と彼女が呟いて、うん、と頷いた。そろそろ…

20190915

夕方、空は少し曇って、雨が降りそうだった。カーペットの上でゴロゴロして過ごしていたけれど、八百屋へ買い出しに行こうと起き上がった。着替えをして洗面台で歯を磨きながら、黄色い歯ブラシが収納ケースの一番端に収まっているのを眺めた。昨日の夜、歯…

20190914

真夜中を過ぎて公園のベンチに着くと、彼は先に来ていた。目を閉じて仰向けになった彼の腕をそっと揺すった。起き上がった彼はトロンとした目で、さっきタクシーの中でウイスキーを飲んでさ…と呟いた。木立の向こうに白く光る満月が見えた。きれい、と私が言…

20190913

図書館から出ると、微かな風が吹いていた。少し肌寒い。夜空を見上げると、丸く静かに光る満月が見えた。今夜は中秋の名月だ。歩きながらメッセージを送った。月が綺麗ですね。今夜はどちらですか。電車に乗って、一つ先の駅で降りて喫茶店に入った。店は空…

20190908

昼下がりに盛り蕎麦を食べながら、凪のお暇、八話目の録画を観ていた。過呼吸で倒れた慎二は、糠床のタッパーを取りに来た凪ちゃんに泣きながら好きだと言った。そして、慎二はそのままゴンさん宅で一週間のお暇に入り、アパートの住人達で共同生活のような…

20190830

薄闇の中、ソファーに座ってぼんやりと音楽を聴いていた。午前一時。今週も勉強漬けだった。頭と体の疲れがひたひたと押し寄せて、ふわりと眠気に包まれた。隣、いいですか?声をかけられて、見上げると背の高い彼が立っていた。今夜も美しいなと思った。例…

20190823

お疲れさまです。廊下でばったり会ったので、私は控えめに声をかけた。低く響く声でさらっと挨拶が返ってきた。今日はブルーのシャツにベージュのパンツを合わせている。前に会った時より少しラフだ。夏仕様かもしれない。足元は黒のスニーカーだった。転職…

20190821

仕事明け、直行で図書館へ行き、閉館まで勉強した。コーヒーとココアのブレンドをステンレスボトルに入れて傍に置いて、三時間半集中した。帰りがけ、最寄駅の一つ前で降りて、スーパーへ寄った。こちらも閉店間際。サービスカウンターで会計をしていたら、…

20190817

夕方、木漏れ日の下で本を読んでいた。村上春樹の騎士団長殺し。まりえの空気を斬るような鋭さに感じ入った。この物語は数ページ読む度に神聖な霧に包まれるような気持ちになり、長く読み進めるのが難しい。本を閉じてベンチから起き上がり、ステンレスボト…

20190813

カウンターの端で、トマトサワーを飲みながら本を読んでいた。本棚からふと手にして、椅子に座ってパラパラとめくり始めた。それはハワイの奥深いヒーリング手法についての本だった。記憶をクリーニングする、という言葉が繰り返し出て来た。不思議な気持ち…

20190811

長い沈黙の後、それで…ちゃんは、どうしたいとかあるの、と彼が聞いた。わからない、と私は呟いた。少し考えて、これ以上あなたと別れたくない、と小さく答えた。向こう側から音楽が聴こえてきていた。私はハイネケンの瓶を持ち上げて一口飲んだ。瓶の緑色が…

20190809

仕事明け、デパ地下でとんかつ屋のお弁当を買った。ヒレカツ、海老、コロッケ。イートインコーナーで食事をした。とんかつソースと甘いじゃがいものコロッケがよく合った。一人で食事に行くと炭水化物が多くなるので、お弁当の方が栄養価が高い気がする。食…

20190808

仕事明け、ビルを出ると雨が降っていた。折りたたみ傘を広げて図書館へ向かう途中、参考書を忘れたことに気づいた。デスクの引き出しに入れたままだ。傘とステンレスボトルを二本持って、荷物は全部という気持ちになってしまっていた。タイムロス…と思いなが…

20190807

午後からデータの作成を始めた。説明を受けながらディスプレイを見てキーボードを打ち、マニュアルに目を落として確認する。それを繰り返していた。少し眠気を感じて、ポーチからミンティアのケースを出して一粒口の中に入れた。眠そうだった背中合わせの子…

20190804

目覚めると、窓の外にはきれいな青空が広がっていた。午後三時四十分。生乾きの髪をドライヤーで乾かして、床にぺたんと座ったまま窓からの風に吹かれた。今日も海に行けなかった、と思った。朝、彼が青いタクシーに乗る姿をベランダから見届けると、ベッド…

20190802

タクシーを降りてコンビニへ寄った。彼が白ワインを買ってくれて、ぶらぶらと家までの小道を歩いた。家に着くと熱気がこもっていて、窓を開けて風を入れた。全然変わってない、隣に立った彼はそう言って窓の外を眺めた。冬しか来たことなかったでしょう。そ…

20190801

仕事明け、川を眺めてしばらくぼんやりした。毎日受験生のように勉強しているので、職場を出ると一度リセットしたくなる。今回もまた修行感たっぷりだなと思う。これまでを思い返すと、どこに行っても厳しい師を見つけて従事している。自分が求めているのも…

20190731

夕食には暑いけれど長崎ちゃんぽんをすすった。案の定汗びっしょりになった。ひと息つこうとドラマ、凪のお暇を観ていたら眠ってしまった。いつも同じパターンだ。十時半に起きてぼんやりしながら食器を洗った。テーブルについて手帳に予定をメモしていると…

20190729

仕事明け、公園で一時間半ぼんやりした。外で風に吹かれているとようやく気持ちが落ち着いてきた。買い物はせずに帰り、家に帰って窓を開けた。部屋には熱気がこもっていた。暑い。茅乃舎の野菜だしで豚肉と大蒜と玉ねぎを炒めて、大根を入れて少し煮た。食…