20170923

朝八時半、幽体離脱するかのように起きる。立て続けに水を二杯飲んでシャワーを浴びにいく。スウェットのワンピースにアイロン。サイドゴアのレインブーツとダウンベストを出す。日焼け止めを塗って眉を描き、チークを乗せたら出かける時間だ。水を入れたステンレスボトルをバッグに入れて、ターコイズのネックレスを首にかけてキャップを被る。明け方に焼きそばを食べたせいかお腹がすいているのかよくわからなかった。食事の約束はもうすぐだ。昨日の夜、ずっと聴いてみたかったDJが出るイベントへ行った。いつもはその場でプレイしているDJたちも沢山遊びにきていて、珍しく一緒に踊って楽しんだ。フロアやラウンジには知った顔がちらほらいて、都度声をかけたりハグされたりした。一通り踊った後、ラウンジのソファーで一休みしながら周りを見ていた。皆、知り合いと仲間内で和気藹々としていた。自分はいつも内輪の外にいると思った。群れるのは苦手だった。汗が引かずキャップを脱いで髪を手櫛でまとめて結い上げた。顔を上げると少し向こうの席に知った男の人が座っていた。彼は知り合いと談笑しながら細い煙草を吸っていた。背筋を伸ばして足を組んで。服装も帽子もカジュアルなのに、独特の品があった。彼だけが周りから浮き上がって見えた。エレガントだと思った。しばらく見てからフロアに戻った。その後、彼が踊っている姿を見かけた。複雑なリズムの取り方をする洗練された動きだった。こんな風に胸を打たれたのは久しぶりで、もう少し見ていたいと思った。知り合えない距離ではなかったけれど、まだ駒を進めたくない気持ちでいた。