沢渡日記

日々徒然

20171001

朝、起きたら九時半。今週末は眠ってばかりいる。洗面台の前でヘアコンディショナーやボディーソープを取ってバスルームに移していると、うがい用に置いていたチャイグラスを落として割ってしまう。散った破片をそっとつまんでグラスの中に入れ、リビングのテーブルに運ぶ。欠けたグラスについた水滴が朝の光を浴びてキラキラとしている。アシンメトリーなフォルム。きれいだ。しばらく眺めてからバスルームへ向かう。朝ごはんはパスして先に買い出しへ出かける。長ネギ、人参、エリンギ、しめじ、豚ひき肉、キャベツ、小松菜、ブロッコリー。トラウトサーモン、卵。試食販売していた水炊き鍋を一口いただく。鶏の出汁の旨味で頰がキュッとくぼむ。昨日の夜、誰とも話したくなかった。でもたったひとり会いたいひとがいた。それで出かけることにした。寒かったのでチャコールグレーのニットとデニムを合わせ、ダウンベストを着た。かっちりしたセルフレームの眼鏡をかけ、黒のニットキャップを被った。カジュアルすぎるだろうか。象牙のネックレスをつけて、ニットキャップを白に変えた。コーヒーを飲みながら色々考えようと思った。スタバのカウンターにはシュガードーナツがなかった。問い合わせたら完売で、ドリップコーヒーとシナモンロールを頼んだ。ナイフでカットして四分の一を食べて、やっぱり温めてくださいとカウンターに持っていった。ふっくらと生き返ったシナモンロールを受け取り、シナモンパウダーと蜂蜜を添えて席に戻った。団体客が騒がしくなってきて、イヤホンをつけてCrave Youを聴いた。繰り返し何度も。あのひとは私のことを覚えているだろうか。顔を上げて窓の向こうに映る自分の姿に問うたけれど、もちろん答えはなかった。