沢渡日記

日々徒然

20171017

朝、曇り、寒い。泣き疲れて深く眠ったような気がする。キッチンで高速炊飯のボタンを押し、またベッドへ戻る。しばらくうだうだしてひどくおなかがすいていることに気づき、冷凍ご飯を解凍して納豆をかけて食べる。小松菜と細切りの大根を茹で、卵焼きを焼き、豚肉と榎を醤油で炒める。焼いた塩鯖にクミンパウダーを振る。お弁当用の白米の上に菜めしと白ごまをたっぷりかける。朝ごはんと洗い物の後、赤のニットにアイロンをかける。昨日ヨガスタジオの更衣室で、アラン編みの赤いニットを着ていた女の子が可愛かったから。かっちりセルのメガネを手に取ろうとして、チタンの軽いメガネにする。今日は大量に事務処理をこなす予定なのだ。緋色のガーベラを挿した花瓶の水換えをして、リビングの棚の上に置く。花びらの先端が乾いて反っている。もう一週間経とうとしているのか。グレーのキャスケットを被りMA−1を羽織る。昨日の夜、ヨガの後でファッション誌を買った。帰宅し、食事の後にホットカーペットの上でごろりと寛いだ。ぼんやりと前の恋人のことを考えた。少し前から何かいいたげな気配を感じていた。いわなきゃ伝わらないのにね、と思ったとき、突然濃密な記憶がリアルに巻き戻されて涙が出てきた。滅多なことで本当の気持ちをいわないひとだった。すぐ全身から棘を出して、乾いた孤独な目をした。別れてから一度も聴かずにいた曲をかけた。宙をふらふらと浮遊するような旋律。これは誰の曲かと彼に尋ねた。ボソリと彼が呟いた四文字。涙が止まらなくなって、明日瞼が腫れないといいなぁと思った。