20171118

起きたら午後三時、晴れ。寒い。ベッドの中でうだうだする。好きなだけ。今日は何の予定もない日だ。ようやく起きだして四時半。洗濯と部屋中の掃除を始める。クイックルワイパーのウエットタイプでキュッキュッと床を拭いたらスッキリする。ピカピカになった部屋は気持ちがいい。ホットカーペットの上にごろりと横になって天井を見つめる。コーヒー飲みたいな。お茶請けがないからお菓子を買いにいこうかな、でも寒いな…。ばさっと起き上がってデニムをはきダウンを羽織り、黒のリュックに財布だけつめて家を出る。昨日の夜、バーでばったり知り合いの男の子と会って一緒に飲んだ。礼儀正しくハキハキとした心持ちのいいひとで、以前から好感を持っていた。彼は、いわゆる据え膳食わぬは…の話を始めた。その晩会ったばかりの女の子を友人の都合で家に泊めることになって、相手はその気だったけれど、別々に眠って結局何もなかったんです。へえ。私は返事をした。このひとセックスが怖いらしいよ、と周りに冗談っぽくいわれて、いや…と彼は口ごもった。ん?と興味を引かれた。よくよく話を聞いてみると、彼は真っ当なことをいった。順番か違うと思うんです…まず人と人としてのつきあいがあって、そこから気持ちが生まれて…先のことはわかりませんよ、でも今の時点ではまだよく知らないひとだし、例えば相手と勢いで寝て、その先まで責任を持てると思えなかった、だから…。うん、うんと私は相槌を打っていた。素敵だと思った。彼は心が磨耗していない。それでよかったと思いますよ。私は静かに答えてニコニコした。ひとを大事にするのは難しいのだ。一番いいのは自分のことも相手のことも大事にできる選択で、どちらか一方ではアンバランスになってしまう。彼はその晩、何もしないことで両方を大事にしたのだろう。彼女にもそれが伝わるといいと思った。ここまで来て何もしないなんてキモいこいつ、って思われたかもしれないですけどね!彼はそういって明るく笑った。私も笑いながら、いいなこの子、とまた思った。