沢渡日記

日々徒然

20180103

朝七時半、晴れ、風が強い。朝食の後、自室でコーヒーと林檎で寛いでいたら、洗濯物を持ってきた母が初詣に行こうという。十一時に車で氏神様まで出掛けた。拝殿の前で手を合わせ、昨年のお礼と今年のお祈り。御神酒をいただいて御神籤を引く。悴む指先で包みを開くと小吉だ。じっくり読む。実にいい内容だ。広い大地を耕すような地道な努力が必要なとき。自己主張を抑えて全てを控えめに。流れに逆らわない。まだもう一年、私の修行は続くのかもしれない。でもそれでいいと思った。ヒラヒラと無目的に舞う蝶みたいな自分にうんざりしていたのだ。見た目や雰囲気はそう変わらなくても、心は禅僧のように静かでありたい。寒いからもう行こう。風でボサボサになった髪を手で抑えながら母がいう。昨日の夜、相棒録画祭。庭に成っていた柚子をひとつもらって、匂いを嗅ぎながら観ていた。天使みたいにピュアなケンちゃんは、素数が光って見える共感覚の持ち主。天才数学者でもある彼は神に祝福されたような子だが、周りの人間たちは次第に闇を濃くしていく。特にケンちゃんの兄の捻じ曲がった愛が怖かった。光が強い人は意図せずそばにいる人を傷つけるんだよな…ベースは白でありつつ、グレーの絵の具を持っていて必要なとき必要な量だけ溶かし込む。そういう技術は必要だろうなと思った。世間はグレーのグラデーションで構成されているから。ただ逆はダメ。ベースがグレーで白に塗りつぶすのは。深夜、ゆっくりお風呂に浸かった。ぬるくなってくると追い炊きをして、へりに肘をだらりとかけて頰を乗せた。何も考えなかった。