沢渡日記

日々徒然

20180405

昨日の夜、ネイルのメンテナンスに行った。左の中指の爪が取れてしまい、急遽土曜の予定を早めてもらった。ネイリストさんに左手を預けて、朝作った昆布のおにぎりを食べた。また全世界にモテを配信することになりました…と私はいった。えー!と彼女は驚いた。じゃあ、えっと、モテふわピンクですね。ハイ。爪をヤスリで削ってもらいながら、私は恋人の話をした。なかなか安定しなくて…というと、安定したいならね、男より犬ですよ。彼女はいった。それから彼女の可愛がっている犬の話になった。賑やかにおしゃべりをしながら、今なら開けられると思った。恋人からのメッセージを一人でいるときに見たくなかった。昨日の夜中、私は静かに自分の気持ちを綴った。もう元には戻れない手紙だった。深い海の底に沈んでいくみたいにさみしかった。でも、ふたりの組み合わせでは解決出来ない。諦めるしかない。涙が枯れた後のような気持ちでそう思った。iPhoneを取って開くと、丁寧な別れの言葉があった。ティッシュ、私はネイリストさんに頼み、目頭を抑えて少し泣いた。なに何?泣いてるの?鼻水?彼女が聞いた。すみません…私は濡れた声で答えた。あらあら、と彼女は私の手先に集中した。少し考えてから、今までありがとう、と返事をした。色々ごめんね、と返ってきて、また涙が溢れた。傷ついたことや傷つけたことをたくさん思い出した。でももう別れるから、彼に怒らなくていいし、無理をいって困らせなくていい。見て?彼女が私の指先を持ち上げた。小指と薬指にうすピンクの爪が出来上がっていた。きれい…と呟いた、これで間違いなくモテますから、と彼女はニッコリした。ストーンつけます?と聞かれて、ハイ、涙の分だけ多めに、と答えると、何ですかそれ、と彼女は笑った。