20180410

昨日の夜、地下鉄の階段で女友達とばったり会った。ばったりってことで…何か食べに行く?二人でニッコリと笑い合った。地下から外に出ると霧雨が降っていた。寒いねーと言いながら狭いビルの階段を上った。店に入って小さな二人掛けの席に着くと、隣の席の人が手相鑑定をしてもらっていた。あー私もお願いしようかなぁ、というと、えっ?…さん占いとか興味なさそう、と彼女がいった。いつもは全くないよ、と笑って答えた。占い師さんに予約を入れて、店主に飲み物と軽いおつまみを頼んだ。乾杯してほどなくすると占い師さんがやってきて、私は両手を広げた。来年から運命線が消えてますね…。どういう意味ですか?太い仕事運がずっと続いてたんですが急に薄くなってます。家庭に入るか、社長になるか…社長も消える人多いんですよ。私はポカーンとしてしまった。社長って…。それと、来年からパートナー線も消えてます…必要としなくなるんじゃないですかねぇ。私は思わず身を乗り出した。今恋人と別れたばかりで、これから新しい人を探そうとしてるんです!占い師さんは大きな虫眼鏡で小指の方を映して、あ、結婚線はクッキリ二本ありますよ、といった。一度してます、と答えると、もう一回すると思います、とニッコリした。よし!来年結婚するわ!私は都合のいい解釈で女友達に宣言した。めっちゃおもろいね〜、横で聞いていた彼女がニヤニヤした。鑑定をバトンタッチして、私はグラスを持ってカウンターへ移った。あまり聞かない方がいいかもしれないと思ったのだ。ちょっと疲れたな…。私はボーっとしながら小さく流れる電子音楽を聴いていた。店主が背を向けてカチャカチャと洗い物をしていた。今の自分達くらいになるとさ、恋愛が一番で生きてるわけじゃないじゃん。前の恋人がそういったのを思い出した。恋愛…?と思った。その時は頭痛がひどくて、うまく言葉にできなかった。私は彼と一緒にいた時間、恋愛しているつもりは全くなかった。そんな一過性の薄っぺらなものじゃない。いつも大事に想っていたし、深く愛していたのだ。でも相手がそう感じなかったのなら、私の力不足なのだろう。さみしいね、と思った。もう、それを彼に伝えることもできない。…さーん!私、旅行線がいっぱい出てるってー!女友達がキャッキャしながら私を呼んだ。終わったのー?席に戻って彼女の鑑定結果を聞いた。うんうん、それで?新しいお客さんが入ってきて、ジャワハイ二つー!と店主に頼んだ。ねぇもう少し何か食べる?どうしよっか。二人で黒板のメニューを見上げながら話した。