沢渡日記

日々徒然

20180616

昨日の夜、カラオケに行った。待ち合わせの時間までスタバに入った。コーヒーを飲んで、デニッシュを食べた。窓の外は梅雨空。体がぼんやりしていた。確定拠出年金は思ったより掛け金が増やせなかった。米ドルを買おうか。店を出てカラオケボックスへ向かった。彼はタピオカ入りのお茶を二つ買って来てくれた。他に誰か誘った?と聞かれて、いいえと答えた。自分からは風呂敷を広げすぎない。彼はとても歌の上手い人だった。私は裏声との切り替えで度々音を外した。二人だけなので存分に好きな曲を歌った。バラードはラブソングばかりだった。画面を見つめながら、自分は小さな嘘をたくさんついてきたなと思った。厳密にいうと、嘘はついていないけれどいわないことが無数にあった。ビルを出ると風がひんやりと冷たかった。バッグから紺のストールを出して羽織った。…さん、だいふ薄まったよね、といわれて顔を上げた。前は毒があった。毒のある花。彼はカラッとそういった。もうないと思うよ、日々精進してますから。私は笑って答えた。僕も危なかったからなー。そうだったの。通りを抜けると駅の明るい光が見えた。立ち止まって信号が青に変わるのを待った。さっき、彼の歌声を聴きながら毒のことを思い出していた。自分でもしばらく忘れていた。改札で電光掲示板を見上げて、電車の時間を確かめた。またね。手を振って彼を見送った。