沢渡日記

日々徒然

20180818

昨日の夜、空港からバスに揺られていたら酔ってしまった。最寄りの停留所で降りて少し風に当たった。お腹すいた。家で何かを作る気持ちにはなれず、横断歩道を渡ってカレー屋に入った。初めての店だ。メニューの中からポークカレーを選んで、あさりをトッピングした。ソーセージは迷ってやめた。周りには家族連れが多くいたけれど、皆だらりと緊張感がなく、退屈そうな顔をしていた。私もそんな顔をしているのだろうかと窓の向こうを見た。席を立って洗面所で手を洗った。レジの側にある本棚には漫画がずらりと並んでいた。読みたいものは特になかった。席に戻るとカレーが運ばれてきた。福神漬けを盛って食べ始めた。味は普通だった。ビーフカレーにアサリのほうがよかったかもしれない。お会計を済ませて外に出た。リュックを背負い直し、家までの道を歩いた。途中、いつも通りかかる一軒家の庭先を眺めた。夏の終わりに咲くオレンジの花が見頃になっていた。そうか…と思った。まもなく夏が終わる。君は本当になんとなく生きてるよ。映画、その夜の侍のシーンを思い出した。土砂降りの中の決闘。山田孝之の差す女物の赤い傘。私もそうだなと思った。ただいまー。ドアを開けて真っ暗な部屋に入り、サンスベリアの葉に指先で触れた。