20180916

昨日の夜、薔薇を見に行った。横断歩道を渡りながら、今夜は楽しい?と私は恋人に尋ねた。話の内容がね…彼はぼそりと呟いた。夜の公園は閑散としていた。薔薇は闇に沈み、白い花だけがぽつんぽつんと浮き上がって見えた。薔薇はね、一年に何度も咲くんですって。へえ、繁殖力が強いのかな。冬に咲く薔薇もあるみたいよ。話しながら公園の真ん中あたりまで歩いて、ベンチに座った。夜空を見上げると、グレーの雲に覆われて星は見えなかった。それから二人で、さっきまでの話の続きをした。私は時々、ぬるくなったペットボトルの炭酸水を飲んだ。私たちの組み合わせは難しいかもしれない、そう二人で確認し合うのはさみしいことだった。二人は同じ色をしているけれど形が全然違っていた。それぞれの欲しいものと欲しくないものが違いすぎて、別の星の人みたいに思えた。夜風が微かに髪を揺らした。こういう話は天井のない場所でするのがいい。どんな感情も風に淡く包まれて、夜空へと高く消えていく。これが最後のデートだよ、私はニッコリした。彼はずっと暗い目をしていて、少しでも笑ってほしかった。でもこんな時に笑う私の方が変なのかもしれなかった。静かな道を歩こうか。彼がそういって、二人で手を繋いで駐車場まで歩いた。誰もいない信号待ちで、名残惜しくなっちゃうよ、と彼は呟いた。そうだね、私は彼の肩にそっと頭を乗せた。