沢渡日記

日々徒然

20181027

昨日の夜、最愛のDJに会いに行った。初めて会った時、彼は私をぼんやりとした目で見つめた。人のことを覚えるが苦手で…よかったらまた話しかけてほしい、と彼はいった。でも今は、私の姿を見つけるとDJブースから出て来てくれる。…さん!とニコニコ声をかけてくれる。彼にはとびきり素敵な彼女がいて、私は全然そういうんじゃない。そういうんじゃないから多分ずっと、彼は私の最愛のDJなのだと思う。イベントは始まったばかりで、フロアにはまだ誰もいなかった。まだ三曲めの途中だそうで、しばらく聴けそうだ。ゆったりと踊らせてもらいますね。私は彼にそういってニッコリした。ブースに戻った彼は、ダウンテンポで音を紡ぎ始めた。生ビールを飲みながら私は音の流れに体を任せた。その流れはとても美しく、キラキラとした光の粒子が見えるようだった。天上の音楽だ。私は一枚の布のようになり、ヒラヒラと風に舞うように踊った。DJが交代して、フロアに出てきた彼と乾杯した。最近聴いているCDやアーティストの話をすると、二人とも同じものが好きなことがわかった。私はキャッキャしながら、この人のことめちゃくちゃ好きなんですけど、と思った。来月のイベントで新譜のレコード持ってきますね、と彼は嬉しそうにいった。