沢渡日記

日々徒然

20181116

昨日の夜、デートをした。待ち合わせもなく約束もなく。店主に挨拶をして店を出ようとしたら、扉から知り合いが入ってきた。カウンターは私の隣しか空いていなかったので、彼は軽く会釈をして座った。会うのは夏以来だった。今までちゃんと話したことがなく、でも話してみたい人だった。タイミングが来たのかもしれないとぼんやり思った。ヨガの予定をやめて、私も店主にもう一杯頼んだ。彼は形のあるものを作る人で、水のタイプだった。物事を水にまつわる言葉で例える人にたまに会う。泉とか水瓶とか雫とか。自分もそうなので似ていると思った。そういう人とはプロフィールの交換のような会話はまるで必要なかった。起こること全てはランダムな点で、あとから繋いだら線になる。そんなことをカウンターの隅っこでひそひそと話した。話しながら、踊りは無形だから文章を書くよりも自由なんだな…と気づいたりした。節度と距離を保ちながら静かに打ち明け話をするのはいい。こういう話は脳が喜びますね、と二人でニコニコし合った。彼のような人にばったり出会うのは恵みだ。久しぶりに誰かと話をした気がした。