沢渡日記

日々徒然

20181201

昨日の夜、イベントへ行った。知っている人と知らない人が半々くらい。汽水域、と思った。ゲストDJがブースに入るのを遠くから確かめて、フロアに戻った。音楽はハウスから始まり、だんだんと深いテクノに変わっていった。暗闇で目を閉じて聴いていると、新月の夜のような気持ちになった。欠けて、最後まで欠けて朔になる。誰とも目を合わさず、誰にも微笑みかけず、ひんやりとした素の自分に戻って踊った。満ちる手段は無数にあるし、いつでも満ちたいと思っている。それと同じくらい欠けることを求めていて、でも欠ける手段は多くはない。自分がテクノを聴く理由はそれかもしれない。フロアの後ろの方に下がって音の聴こえ方を確かめた。前の方より少しマイルドに聴こえる気がした。恋人だった人が少し離れた場所で揺れていた。気づかないふりをして声をかけなかった。