沢渡日記

日々徒然

20180209

昨日の夜、待ち合わせの前に本屋へ寄った。入り口付近に平積みにされていた樹木希林のエッセイを手に取った。何気なく開いた頁にグッと胸を掴まれる言葉があった。頁をめくると止まらなくなった。この人は鮮やかで、生々しくて、女で、人で、神のようだ。時間が経つのを忘れそうになり、本を戻して足早に本屋を出た。道の途中、唇に乗せた赤のリップグロスがマスクにつくのが気になって外した。何を着ようか色々考えて、色味もデザインもサラッとした服を選んだ。その方が自然でいいような気がした。駅の階段を登って外に出ると、凍てついた風が頰を刺した。ひどく冷え込んでいる。ダウンのポケットからiPhoneを出してメッセージを確かめた。信号待ちで手早く返信をする。立ち止まるとガタガタ震えそうに寒い。はい、今向かってます。