沢渡日記

日々徒然

20190428

昨日の夜、久しぶりに男の人と踊った。以前少し好きかもしれないと思った人で、会うのは久しぶりだった。一度しか会ったことがなかったから、相手が私を憶えているかわからなかった。バーカウンターで声をかけると、被せるようにあっ…さんですよね、と返ってきて、彼の温度がわかった。グラスを合わせて少し話をした。この前一緒にお酒を飲んだ時すごく楽しかったから、またお会いしたかったんです。私は彼にニコニコと伝えた。言葉以上の重みを持たせず、程よく親密に。彼はふんわり笑った。それから、付かず離れず何となくそばにいた。こちらからはあまり話しかけなかった。私はいま恋愛をする余裕がないから気楽だなと思っていた。退屈だと空白を埋めるようにすぐ恋愛をしてしまうし、その上関係が終わるリスクが高いから相手を失うことが多い。仲良くなれそうな男の人とはもう付き合わないほうがいいのかもしれない。夜が更けた頃、彼の方から話しかけてくるようになった。緊張が少し解けたのかもしれない。品があって賢くて、どこか奥ゆかしい。好きなタイプだなぁ、と客観的に思った。冷静すぎて気持ちに色はつかなかった。帰りがけ、挨拶をしながら彼と握手をした。華奢な指だった。たまには男の人に触れたほうがいいのだ。美容のためにも。