沢渡日記

日々徒然

20190918

夜、林檎を食べながら、欠けていく月を眺めた。来年の今頃は何をしているだろうな、と思った。三年前は、ずっと好きだった人と明け方にキスをした。二年前は、雷に打たれるような一目惚れをした。一年前は、恋人を愛しすぎて百年分の幸せを感じていた。そして今年、天使みたいな人と二人で月を眺めた。遡って思い出すと延々と出てくるなぁ…と思う。キッチンでタイマーが鳴った。ゆで卵が茹で上がったようだ。鍋からあげて水につけて、食器やお弁当箱を洗い始めた。明日の朝は鯖を焼いて、榎とセロリを炒めて…お弁当のメニューをなんとなく決めた。生プルーンを二個とR1ヨーグルトをテーブルに運んで椅子に座った。テレビからは凪のお暇の二話目が流れていて、凪ちゃんとゴンさんがピクニックをしている。ツナ缶のっけトースト、召し上がれ。青空の下、緑の芝生。素敵なデートだ。私は特に何も持っていないけれと、思い出だけは沢山ある。来年もまた好きな人と美しい時間を過ごしたいと思う。なんとかそれまで生き延びましょう。