沢渡日記

日々徒然

20190923

朝から雨が降っていた。テーブルの上でノートパソコンを広げてずっと仕事をしていた。思い出したようにグラスの水を飲み、窓の外を眺めた。昨日の深夜、大丈夫ですよ、とメッセージが届いた。一瞬ホッとして、その後、気持ちがめちゃくちゃになった。全然好きな自分じゃない。彼の前ではいつでも、涼しい顔でゆったり笑っていたかったのに。不用意に誰かに寄りかかった後は、いつもこんな風に吐きそうな気持ちになる。夕方、傘をさして外へ出た。雨はまだ降り続いていた。レインシューズを履いてくればよかった。パン屋でレーズン食パンを買って、公園の脇を抜けて神社へ向かった。空は重いグレーの雲で覆われ、濡れた樹々の葉は深緑色に沈んでいた。結局、今の私は誰のことも好きではないのだ、と思った。でも愛を余るほど持っているから、そこら中に注いでしまう。男女問わず、大量に。だから訳が分からなくなる。時には自分自身の気持ちさえも…。神社に着くと、境内には誰もいなかった。雨の音だけがしていた。長いお参りをした後で、御神木様の濡れた幹に触れた。