沢渡日記

日々徒然

20191006

生プルーンを皮ごと齧り、紅茶を飲む。星野源のメロウな曲が流れている。この曲好きだなと思う。傘の下は川、ミスユー。今日の午後、公園で過ごした。いつもの小道をゆっくり歩いて、樹々の枝先に成る赤い実や、淡く色づいた葉を見上げた。日陰に入ると冷んやりと涼しい。少し迷って、神様のベンチと呼ぶ場所へ向かった。林の奥へ分け入り、苔生した飛び石を踏んで。ベンチに座ってクリームパンを食べて、ステンレスボトルの熱い紅茶を飲んだ。一息ついてから、紅玉りんごをかじった。湿った土の上に黄色い木の葉がはらはらと落ちて、彩りを添えた。私はいつもここにいて、誰かを想ったり、時折誰かと一緒に歩いたりしているなと思った。全然飽きないし、このままこの地で植物になってしまいたいとすら思う。立ち上がって日向のベンチへ向かった。たまにはのんびり読書をすることにする。山崎ナオコーラ人のセックスを笑うな、を読み始めた。これで何度目だろう。好きな小説だ。オレのファンタジーにぴったりな形がある訳ではない。そこにある形にオレの心が食い込む。みるめくんの心情は恋の真髄という気がする。最近の自分を思い返した。今年の登場人物は際立って美しい男ばかりだなぁと思った。これは私のファンタジーなのだろうか。