沢渡日記

日々徒然

20200104

午後からストーブを五時間炊いているけれど、部屋の中はなかなか暖まらない。家に食べるものがないのて、紅茶を淹れて、母がお土産に持たせてくれた黒餡の月餅を食べた。電気毛布にくるまって、カルテット、六話から続きを観た。ミキオが真紀さんから逃げた理由がわかった。自分は恋を失いたくないって、早いタイミングで相手に言えよ…と思った。でも真紀さんが自分のことを大事にしてくれているのがわかっていたから、苦しかったのだろう。ふと、占い師の勉強をしている人から、物事を断ち切るエネルギーがある人とない人がいる、という話を聞いたことを思い出した。自分はどんどん切っていく方で、そのほうがさっぱりしていいと思っている。終わりがわかった方がお互いに別の道へ進めるから。iPhoneでメールを確かめると、彼からの返事は来ていなかった。年末に二人で会ってから、定期的なやり取りが続いていた。なんでもない日々のこと、音楽の感想。ロングキャッチボール。このまま止んでしまえばいいのに、と思った。今年は幸せになりましょうね。彼にそう伝えた時、私ができることがあればと思っていた。ただ、私自身の幸せは?と思うとわからなくなる。真紀さんみたいに、別府くんみたいに、百パーセントで相手を求めているわけじゃない。美しいエンドロールを眺めながらぼんやりした。僕は一体、何からあなたを奪えばいいんですか?別府くんが真紀さんの手を取ったまま、暗い目で呟いた言葉を思い出した。