沢渡日記

日々徒然

20200122

声はダミ声だけど出るようになった。夕方、前の恋人に会う。会うのは二年半ぶりだった。相変わらず清冽な佇まいで、澄んだ目をしていた。喉のお見舞いに、と立派なアカシア蜂蜜の瓶をいただいた。彼はギネスビールをチェイサーにウイスキーのダブルを飲み、次々とお代わりした。私は喉が焼けるのでお酒は控えた。彼は最近の仕事の話をした。優秀で徳の高い人だからどこで何をしてても心配ないと思った。この人は大丈夫だな、と感じる人っている。その差はなんだろう。バナナのシフォンケーキを頼み、二人で分けて食べた。会わない間に変わったことの話になった時、少し考えて、あなたが知ってる私がどういう人なのかわからない、と答えた。それから、転職の話と好きな人の話をした。考える時に左上を見るところは変わってないね、と彼が嬉しそうに言った。そうかな、と答えた。私には懐かしむという感覚か欠落しているのかもしれない。昔の自分はもう終わったことなのであまり覚えていない。