沢渡日記

日々徒然

20200428

仕事終わり、公園を散歩した。花の蕾の生育を見守り、芽吹く若葉に触れた。春の夕暮れは美しい。木立の向こうに、グレーと紫とオレンジが淡く混ざり合った雲が浮かんでいる。園内をぐるっと一周して、広く開けた空を見上げた。夕闇に白い三日月が光っていた。あんまりきれいで、立ち止まってずっと眺めた。好きな人に会いたい、とまた思った。声が聴きたかった。何気ない話がしたかった。普段通りの。私は彼の名前がとても好きだ。シンプルで美しい名前。家に帰り、シャワーを浴びた。濡れた髪をタオルで拭いてぼんやりした。気持ちが溢れて仕方がなく、困ったなと思っていた。私はどうすればいいのか。もう好きだと伝えるしかないのか。私たちはすでに十分仲がいい。それでいいのではなかったのか。わからなかった。彼が聴いていた曲を流しながら、iPhoneを手に取った。少し迷って、暗号のようなメッセージを送った。