沢渡日記

日々徒然

20201225

昨日の夜、カフェに行った。待ち合わせしたのは、可愛らしい女の子友達だ。私の顔を見ると、彼女は本当に嬉しそうな顔をしてくれた。会うのは夏以来だった。お茶を飲みながら、色んな話をした。渦中だというのにカフェは賑わっていた。金曜日だからかもしれない。会話の流れから、誰かに自分の空洞を埋めて欲しいか、と聞かれた。私はどちらかというと相手にあげたいほうで、貰いたいってほとんど思わないな…と答えた。彼女はニコニコと聞いていた。この人は私から何かを受け取れるようで、それがとても好きみたいだ。私は特に何をしているわけでよなく、なんとなくそばにいて思うことを話しているだけだけれど。そういえば、私の空洞が求める温度で、適量をさりげなく注いでくれるのはあの人だけだったなと思う。彼に会わなくなってから、特に空洞が乾いているわけではなかった。誰を失ってもそれなりにやっていくしかない。ただ、もう受け取れないんだな、と思うだけだ。ショコラを口に運ぶ彼女の横顔を眺めた。繊細な何かを注意深く拾うように、日々を大切に過ごす彼女は素敵だ。自分の傷さえも丁寧に扱う。…さんは潤ってる、と彼女は言った。どういう意味かと笑って聞き返すと、心がパサパサしてる人っているじゃないですか。その逆で、ちゃんと保湿されている、と彼女は答えた。面白い表現だなと思った。