沢渡日記

日々徒然

20180530

昨日の夜、満月だった。ヨガのレッスンで、満月の夜は関節が動きすぎるから今日はあまりポーズを取りません、と先生がいった。ゆったりと動いて汗を流し、お風呂に浸かった。帰りに、遠回りして公園を通り、噴水を眺めながらコーヒーを飲んだ。ちょうど夜の九時だった。遠く向こうに寄り添うカップルが見えた。いいねぇ、と思った。うちに帰り、昨日のカビキラーの続きをして、窓を全開にして簡単な食事をした。朝と昼ちゃんと食べてるからいいよね、が持論だけれど、いいかげん痩せすぎなのでどうにかしなくてはならない。食後、ボーッとガイアの夜明けを観ていると、SNSにメッセージが届いた。一度、一緒にお酒を飲んだことのある男の人だった。何気ない世間話を交わした。最近、面倒な解決ごとが多くて気分が塞ぎがちだったので、今日の神様だな、と思った。些細な一言がこんな風に人を救ったりする。私は周りに優しくしようと思った。洗い物を済ませてキッチンペーパーを外すと、カビはほとんどスッキリしていた。カーテンの隙間から窓の外を眺めた。上空に青白い満月が光っていた。

20180529

昨日の夜、仕事の後、コーヒーを飲んでからヨガに行った。家に着くと十時を回っていた。洗濯機を回してキッチン周りを片付けながら、喘息にはカビが良くないという話を思い出した。最近急に湿度が上がってきて、シンクとタイルの際に貼られたゴムの部分にカビが発生しやすくなっていた。マスクとメガネをしてカビキラーを噴射し、ぴっちりとキッチンペーパーで塞いだ。窓を全開にして換気扇を回しながら簡単に食事をした。どうして月曜の夜にこんなことをしているのかと思った。休みの日に思いつけばいいのだ。昨日はゴロゴロしながら女友達から借りたポーの一族を読んでしまった。洗い物を済ませて洗濯物を干しながら、昨日の夜一緒にいた男の人のことを思い出した。イベントの前に少し飲みませんか、と淡く誘われた。スーパーで買い出し中だった私は、到着がギリギリになりそうです…と断った。返信してから、夕方にお酒を飲んでから一緒にイベントへ行くとは実にデートっぽい、と思った。会場のラウンジで会って、ショーを観ながらビールを飲んだ。相手の仕事の話を少しした。忙しい合間に一日だけ取れた休みのようだった。食器を片付けてからキッチンペーパーをそっとはがした。カビはだいぶ薄くなっていた。よく水で流して、壁との際のあたりをドライヤーできっちり乾かした。続きは明日やることにした。

20180528

昨日の午前中、窓の外は快晴の青空だった。ピクニック日和だ。日焼け止めだけ塗ってシャツとデニム、キャップを被って家を出た。公園の側のスーパーでパンと飲み物を買った。ミニトマトも。公園は静かで、人の姿はまばらだった。お腹すいた。ベンチで朝ごはんにした。木陰にいるとヒンヤリと涼しすぎるくらいだった。緑色の小さい虫が紙パックを這い上がってきて、ティッシュでそっと取って逃した。豆パンはほんのりと甘くて美味しかった。久しぶりだなぁと思った。緑の葉を見上げていると女友達から連絡があった。今からそっちに行ってもいい?もちろん。卵とハムのサンドイッチを食べて、ミニトマトを食べて、飲むヨーグルトを飲んだ。二十分ほど待つと女友達が着いた。その派手なキャップですぐわかったよ、と彼女は笑った。お土産にイチゴのシュークリームをくれた。それから二人でお茶の時間になった。ほとんど森ですね、彼女は缶コーヒーを飲んで、周りをぐるりと見回した。私はニッコリして、うんうんと頷いた。緑の中にいるのが好きで、緑の中で誰かと会うのが好きだ。植物のひっそりとした生気に包まれてボーッとしていると、細胞が瑞々しく入れ替わって行く気がする。それから二人で公園の中を散歩した。花が咲いていると、木にかかっている札で名前を確かめた。 透明な池にはアメンボがすいすい泳いでいた。時折そよぐ風からは甘い新緑の匂いがした。いい公園…彼女が気持ちよさそうにいった。そうでしょう、私はニコニコした。ほとんど愛しているのよ、そう思って、紫陽花の蕾をちょっと触った。

20180527

昨日の午後、鍼灸院の治療の後、緑が見えるスタバへ行った。運良く二階席の窓際が取れて、ドリップコーヒーを片手にiPhoneで翻訳ソフトを立ち上げた。隔離フォルダから削除したマルウェアのレポートの英文をじっくり読んだ。脅威は正しく処置されたからもう何もすることはないよ、という内容だった。ようやく終わった…とホッとした。それからボーッと緑を眺めた。コーヒーは冷めかかっていた。英語を読むのは慣れてくると楽しい。あっという間に時間が過ぎてしまうのは単語がわからないからだ。英語にはもう少し時間をかけたいと思った。この五月はデジタルに頭を働かせることが多い。視界が開けると見えてくるものが変わってくるし、考えることが多くて楽ではないけれど、こっちの自分のほうが現実的には有用だ。この機会にやりたいことがたくさんある。テーブルに置いた千葉雅也氏の本を取ってパラパラとめくった。本を読む時間が全然足りないと思った。読みたいものはやっぱり頭を使うものばかりだ。残りのコーヒーを飲み切ってマグを置いた。男を抱きたいと思った。抱く、というのは英語で何と表現するのだろう。やっぱりmake love なのか。少しニュアンスが違う気がした。もっと個人的で閉じたイメージ。時計を見るとヨガの時間が迫っていた。店を出て横断歩道を渡り、公園の中を歩いた。見上げると木々の葉がこんもりと生い茂っていて、十日でこんなに成長するのかと驚いた。自分は特に何も変わっていない。

20180526

昨日の夜、ぷつりと体力が限界を迎えた。ヨガもカレーもやめて、デパ地下の洋食屋をポークチャップを買って電車に乗った。元気があれば着替えて夜中のイベントに遊びに行こう。明るいうちに家に着くのは嬉しい。窓を開けて風を入れながら食事をした。ポークチャップは身厚でボリュームがあり、ソースが濃厚だった。付け合わせのナポリタンとグリル野菜でお腹がいっぱいになった。ばさりとクッションに倒れこんだ。iPhoneでボーッとSNSを眺めていると、ゴールデンカムイの話題が流れてきた。しばらく前から気になっていたので、コミックサイトに立ち寄ってみた。ちょうど一巻、二巻と無料になっていて、ご縁だなぁ…と思った。読み始めるとものすごく面白くて止まらなくなった。一巻を読み終えて立ち上がり、食器を洗って部屋着に着替えた。万全の体制で読みたかったのだ。それから二巻を読んだ。アイヌの人々の暮らしが丁寧に描かれていた。美しい思想と文化を持った民族だ。そして知恵がある。主人公の二人はリスを罠で捕まえて鍋にして食べていた。物語の中では罠や猟で獲れた色んな動物を食べるシーンがあるのだけど、カワウソの脳みそを食べている絵は衝撃だった。読み終えたら急に眠くなり、ズルズルと毛布をお腹まで引っ張り上げた。そのまま深く寝入ってしまい、目が覚めると午前零時を回っていた。今夜は遊びに行けないなぁ…。深く疲れていた。そのまま朝までぐっすり眠った。

20180525

昨日の夜、少し残業になった。セブンカフェのコーヒーを飲んでからヨガのレッスンに出て、お風呂にゆっくり浸かった。すっかり遅くなってしまった。今日はもうご飯作らなくていいよね。最寄駅のそばのコンビニに寄って、ジャンボフランクとお豆腐を買った。あとは冷蔵庫に茹でたキャベツがあるし、海苔もまだあったはず。こういうのは食生活が荒れているというのだろうか。しばらく食べることに興味がない。あんなに好きだったのに。でも仕事をしているし運動もしているから、タンパク質とミネラル、ビタミンは摂るようにしている。頭と身体がマトモに動くだけの補給。家に着いて、電気をつけずに窓を開け放ち、椅子に座ってフランクフルトを食べた。ケチャップもマスタードも要りません。さっき会計の時に答えた。ぬるい風が部屋の中を通り抜けていった。ふいに前の恋人を生々しく思い出して、メッセージを打った。あなたに話したいことがあります。二度読み返して、送信はしなかった。

20180524

昨日の夜、ハードなヨガのレッスンに出た。ウエストをぎゅうぎゅう捻るポースが続いて、朦朧としながらどうか私にくびれを下さい…と祈った。ゆっくりお風呂に浸かってから帰宅。週末からアンチウィルスソフトを二つ使ってウイルススキャンをするのが日課となった。今、新しく入れたソフトの隔離フォルダの中にマルウェアを閉じ込めていて、元々常駐させているソフトがそのマルウェアを検知している状態。無害だけど何かいるね、とログが出る。Macのライブラリの中に入って一個ずつファイルを削除すればスッキリするよ、というのが常駐ソフトのサポートからの回答だけれど、そのままでも害はないようだ。そこまで理解して一旦保留とした。何か思いついたら週末にやろう。スキャン結果を開くと、新たな脅威は検出されなかった。洗濯機を回しながら温野菜と豚肉と海苔で簡単に食事をした。最近食欲が全くないので栄養補給一辺倒だ。洗い物を済ませてからテレビをつけると、ワールドビジネスサテライトが流れてきた。大江アナがビル&メリンダ・ゲイツ財団に訪問していた。日本にもあるのかーと思いながら。洗濯物を干していった。ほどなくしてビル・ゲイツ本人との対談が始まった。ものすごく久しぶりに見たせいか、あれ?こんな感じだったっけ…と思った。マーク・ザッカーバーグと混ざっているのかもしれない。大江アナはまっすぐな長い黒髪を下ろしていて、聡明かつエレガントたった。ゲイツさま、これが日本の美です。アナウンサーの可愛さにはあまり興味がないけれど、大江アナだけは特別だ。財団の趣旨はほとんど頭に入ってこなかった。ただ、巨額の資金を投じて世の中に還元していることはわかった。佳きもののために。そんなことができるようになりたいものだ。