沢渡日記

日々徒然

20191117

午前中、買い出しの前に公園へ寄った。カメラを構えるとすぐに手がかじかんでしまう。色づいた樹々、地に落ちた紅葉。どれも美しくて吟味したいけれど手早く撮る。空はどこまでも高く澄んだ青が広がっていた。すれ違いが続くと会いたさが募る。そう思いながらぼんやりと見上げた。足先が冷たくなってハッとする。冬が近づいているのだ。買い出しの後、夕暮れを待ちながら熱い紅茶を飲んだ。チョコレートを食べて、窓の外の青空を眺めた。坂本龍一のピアノを繰り返し聴いた。美しすぎて、気づくと涙が頰を伝っていた。あの人にメッセージを送った。一番綺麗に撮れた紅葉の写真を添えた。世界が滅びる前に、私があの人を救い出す。不意にそう思った。愛しているのだと気づいた。どうしてこんなところまで来てしまったのか、わからなかった。