背中から抱きすくめられながら、遠くの夜空を見つめた。あったかい、と思った。腰を下ろした石畳はひんやりと冷たく、夜風が柔らかく吹き渡った。遠くで花火をする人たちのはしゃぐ声が響いた。ふいに涙が出て来て、これは何の涙だろうと思った。私は深く安…
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