沢渡日記

日々徒然

20190119

昨日の夜、友達と食事に行った。カレーを食べてからお茶を飲みに行った。読みたい本がたくさんあって、全部読み切らないうちに買っちゃう、と彼女はいった。わかる、と私は答えた。全く同じだ。熱いミルクティーを飲みながらゆったりと二人で話した。最近読んだ中では真言宗空海の本が面白かった、と彼女は言った。私は空海のことはあまりよく知らなかったから、興味深く話を聞いた。恐ろしく知能の高い、あらゆるジャンルに精通した天才のようだった。ここまで後世に偉業が残るとはそういうことなのか。いつか高野山に行きたい…でもまだ行けない、今の自分ではまだ。彼女は言った。私にとっての伊勢神宮と似ていると思った。女同士で仏教や哲学の話をするのは楽しい。ここじゃないどこかにいるみたいな気持ち。ニュートラルで在りたいんです、と彼女が言った時、ドキッとした。自分にとって希薄な感覚だった。今までの自分は凪に関心がなく、いつも風に吹かれてどちらかに傾いていた。終始風の中にいるといってもよかった。ずっと私は揺れに依存していたのかもしれない。彼女の静かな目を見ながら思った。