沢渡日記

日々徒然

20200208

きんと寒い夜だった。満ちかけた月が空に浮かんでいた。友達とカレーを食べに行き、その後カフェに行った。アイリッシュコーヒーを飲みながら、二人で長く話した。賢く、澄んでいて、強い光と弱い光が混在している。アンバランスで魅力的な人だった。混んできたので、別のカフェに移った。寒い夜の中、渡り鳥みたいに移動するのが楽しかった。ホットワインを飲みながら、彼女は紙巻き煙草を巻いた。これ、オーガニックなんです、と包みを見せてくれた。煙草の葉はピュアでいい匂いがした。骨格が美しい人で、煙草をくわえる横顔がよかった。アートの中にあざとさを感じると傷つく、と彼女は言った。見る側に配慮がない、と。わかるよ、と私は答えた。心が透明すぎて傷つくことが多いのかもしれない。同じように感じても、私はそこに傷つかなくなったなと思った。愛と凪が関係している気がする。ホットワインはスパイスを甘く煮詰めていて、こっくりと美味しかった。それから二人で最近聴いている音楽の話をした。