沢渡日記

日々徒然

20210627

店は静かだった。めずらしい日曜だ。朝、スタッフの女の子が窓拭きをしてくれたので、クリアに外が見えて気持ちがいい。そのことを喜ぶと、それは…さんの心がキレイだからですね、とオーナーが言った。だってゴミ屋敷みたいな所に住んでる人は、雑然と散らかってることが心地いいんでしょう。そうかなぁ、と答えながら、毎週神社へ通っていることが関係しているかもしれない、と思った。清めることも続けていると習慣になる。お客さん対応の合間に、オーナーがコーヒーサーバーに氷をいっぱい入れて、アイスコーヒーを落としてくれた。仕事明け、キーマカレーとアイスコーヒーで遅めのお昼ご飯。penのコーヒー特集をじっくり読んだ。店を出て、いつものコースを通って神社に着くと、茅の輪があった。そんなシーズンだ。静かにくぐってからお参りした。境内を抜けて森の中を散歩する。濃い緑の匂いがする。小川のほとりのベンチに座って、背の高い樹々からの木漏れ日をぼんやり見上げた。おめでとうございます。と心で呟く。確か能町さんが好きな人を忘れるまで十四年かかった、と言っていた。四年なんて足元にも及ばないと思った。ちょっといいくらいの人ならわりと出会うんだけどね…。森を抜けて、駅前のスーパーで天然もののブリと鮭を買った。神の海苔塩ポテチを買うか迷ってやめた。これは良くない方の習慣になりそうだったから。