沢渡日記

日々徒然

20210618

職場にお中元のアサヒスーパードライが届いた。隣のフロアの男性が来ていたので、ビールお好きですか?と話し掛けつつ、箱を抱えて一緒に廊下を歩く。あまり話したことはないけれど、柔らかな印象の人だ。自席に戻って仕事の続きをする。今週になって、全体の繋がりがようやく見えてきた。あれこれ自分でやってみて体感していくしかないのだな、と改めて思う。説明されたらなんとなくイメージはできるが、理解までは到達しない。午後は深煎りのコーヒーを淹れた。膨大な資料を解読をして数字に落とし込んでいく。職人っぽい仕事だなと思う。ただ、扱うものが無機質なせいか、習得したら飽きるだろうなという予感がある。上司から、これからどんな仕事をしていきたい?色々道はあるよ、と話があったが、まだうまく進路が決められずにいる。一人で黙々と作業するのが好きだし適性はある方だと思うが、この業界にずっといたいかと言われると良くわからない。仕事明け、カフェに寄った。いくつか選択肢がある中で、最適な距離感の場所を選ぶ。空気に色がついていなくて、そっけないくらいの空間。店主は男性で、重力を感じさせない接客をする人がいい。私は自分を迎え入れられすぎると居心地が良くない。アイスココアを飲みながら、河合隼雄先生の本を読んだ。洗練されたずるさ、というフレーズでぼんやりと考え事をした。向かいの席の二人連れからマイクロドローンを飛ばしてDJを撮影する、という話が聞こえて来た。何か面白いことやりたいよね、という打ち合わせのようだ。カウンターに座った女の舌ったらずな話し声が聞こえて来る。店のドアから夕暮れの日差しが入って来る。誰かと普遍的な話がしたい、とまた思った。