沢渡日記

日々徒然

20210723

夕方までオフ。氷水を飲みながら、ベッドの上で本を読んで過ごす。村上春樹の一人称単数をようやく全部読み切る。風の人とカフェに行きましょうという話になったので、いくつか店を考えた。急がずゆっくり話をしましょう、という気持ちを嬉しく思った。急ぎたくない、同意だ。一昨日のデートのことを思い出す。早い時間からお酒をたくさん飲んで、二人ともすっかり酔ってしまっていた。お店の外階段を降りながら、ふらついた私を風の人が支えてくれた。至近距離で目が合った時に心が滲んだ。少しだけ、と彼が呟いて不織布のマスクを外した。テーブルに置いた氷水のグラスがカラン、と音を立てた。また氷が小さくなっている。冷蔵庫に行って氷を足す。お酒は表面の熱を上げてしまう、ふとそう思った。本当にしたいのは、お互いの心の芯の熱を上げることだ。それには時間をかけてゆっくり会話をしたり、何気なく一緒に過ごすこと、その積み重ねが大事だ。夕方、五時半に店に入った。お客さんの入りは少なかった。あまりバタバタと忙しく立ち働くより、のんびり仕込みなどを手伝う時間が好きだ。M氏と洗い物をしながら、どんな女性の仕草が好きですか?と尋ねると、俺の場合はまず顔面から入っちゃうからな…と返ってきた。明快な回答だ。シェフが隣から、僕はおとなしい子より活発な子が好き。ゴルフとかやっちゃうような、と言う。皆それぞれだなぁと思った。早めに切り上げて店じまいをした。帰り際、シェフが野菜のカレーを持たせてくれた。