仕事明け、スタミナ切れのためトンカツを買って帰る。玉葱と茄子で味噌汁を作り、男爵芋でポテサラも作った。食後にSNSを眺めながら、皆自分のお店を出したがるよね…と思っていた。ご飯を作るのは好きだが、飲食業が好きなのかと聞かれれば疑問だ。人の感情を煽るような商材がイヤなのかもしれない。仕事は消えものじゃないほうがいい、と結論づける。今日も心は無のままだ。風の人に対して、まだ内側の熱が上がっていない…と何度も思う。相手のして欲しいことばかりを考えて、喜ぶようなことを沢山して、でも私のして欲しいことは真空なのだった。ひとつだけ思いついたのは、彼の腕に触れたまま眠りたい…だった。
