沢渡日記

日々徒然

20210813

午後、白ワインをグラスに並々注ぐ。昨日の夜、ロゼワインがなくなったので酒屋まで走った。夏休みに似合う、フルーティーな白ワインのフルボトルを選び、ベネスエラのチョコレートも買った。今年の夏休みはワインを飲んで読書をする、そういう思い出にしたい気持ち。梅ゼリーをつまみながら、多崎つくるの続きを読む。柚木の心が壊れていることを知って、あぁ…となった。登場人物たちの闇が深く、これは喪失と失調の物語だ。夕方、つくるのフィンランド行きが決まったあたりで、どうしようもなく寂しくなってきた。今日会えるか、と風の人に連絡した。お詫びとともに予定がある、と返ってきた。ガックリと項垂れて窓の外の夕暮れを眺めた。寂しくて寂しくて、このまま窓から身投げしたいくらいだと思った。それから、こんな高さから落ちても変な怪我して終わるだけかもな、と冷静になった。しばらくぼうっとして、なるべく明るいタッチで返信をした。自分に嘘をつかないように最新の注意を払って。こんな状態の私を皆、楽しい時期だねとニコニコするけど、全然楽しくない。早く安定稼働したい。恋愛の時だけだ、とうんざりする。私が自分のことを嫌いになるのは。