沢渡日記

日々徒然

20210811

午前中、めずらしく仕事に身が入らなかった。お茶出しの片付けをしていたら、お客さんを送り出して戻ってきた先生に、家で飲む時のお酒のつまみは何が好きですか、と聞かれた。咄嗟だったので、軽いものですね、ナッツは常備してますけど…と答えると、了解しました、と返ってきた。不思議な返事だな、と思いながら、ちょうどその先生の案件で不明点があったので、デスクで一緒に書類を確認してもらった。午後、コーヒーを飲んで集中する。ひとつの案件を仕上げて、先週から取り掛かっている重い案件のデータを整理した。引き継ぎ前から中途半端になっている処理を見つけて、先輩に相談するとサラッと解決してくれた。夕方、軽めの仕事をしている時に、件の人が軽口をたたくような感じで私をからかった。息抜きとはいえ、会話のセンスに問題あるね…と思いながら適当に返事をした。仕事をしている時は洗練されていて素敵な人なので、カジュアルな場でもそうあってほしいと思う。ただ、マイナスのストロークでもいいから欲しいってこういうことかもしれない。構いたいし構われたい。きっと寂しくて、足りないのだろう。仕事上がりに、午前中の先生からおつまみアソートをいただいた。他の人には内緒ね。お礼を言って受け取って、事務所を出た。ビルを出ると夕暮れの空が広がっている。全くみんな恋が好きですね、と思った。職場にそういう相手がいるのって、毎日会えるし相当楽しいだろうな。これを淡い社会貢献と捉えることにする。デパ地下に寄ってほうれん草のキッシュとセロリを買い、花屋で店員さんに紫のトルコキキョウを選んでもらう。ジュピターでブルーチーズとオリーブ、ロゼワインを買う。今夜はひとりで優雅にワインを飲むのだ。