沢渡日記

日々徒然

20210816

日中、単純な仕事は退屈だな、と思いながら細かい書類のチェックなどを行う。休み明けなので、頭の回転は本調子ではない。仕事は全く人と喋らずに進められるので、そんな状態も見えにくくて有難いと思う。水色の付箋にピンクのフリクションでメモをして貼っていく。そういえばこの仕事に就いてから、辞めたいと思ったことが一度もない。人には適正というものがある。静かで、徹底して一人で、自分のペースで進められて、考える仕事が合うらしい。夜、風の人に、先日の創作についての感想を送った。鑑賞中にスケッチした文章だ。彼はうまく言葉にできなくて…といいながらも、とても喜んでくれた。それからしばらく、彼の表現についての話をした。私と風の人は表現の媒体が違うので、独特の遊び方ができる。彼は私との体験を作品に写し込み、私は彼の創作を体感し、踊りや詩に落とし込む。私が本腰を入れた芸術家でないことを少し残念に思うくらいだ。おやすみなさい、とメッセージを締めくくり、テーブルの花瓶に生けた桔梗を眺める。揺れない静かな愛。