沢渡日記

日々徒然

20210625

午後、おつかいに行く。空はくっきりと晴れて暑かった。目当てのビルが見えたところで、通り向かいにある生垣に薔薇が咲いているのが見えた。赤、ピンク、黄色。綺麗だ。手続きの結果を職場に連絡して、来た道をぶらぶらと戻った。今日は長閑だ。午後からは新しい案件の解析をしたり、初めて使うソフトの画面遷移を確認して過ごした。夕方までにもう少し突っ込んで理解する必要がある。この仕事はどうやったら早くできるようになるのか、と考えていた。量が洗練を生むのは本当だけれど。まだ自分の中に基本となるサンプルが出来ていなくて、無駄にバタバタしてしまう。全体のイメージをぱっと掴めるようになりたい…。自席で作業を再開する。昨日わけがわからなかった数字の動きを確かめて、自分で試算してみた。地道な作業だ。外出先から件の人が帰ってきて、報告があったので声をかけた。話しながら、この人は瞳の色素が薄いんだな、と気づいた。ガラスみたいな薄茶色。だから見入ってしまうのか。仕事明け、食事をしようと西へ向かって歩いた。綺麗な夕方だった。好意は霧状にして空気に溶け込ませる。そしてさりげなく優しくする。節度のあるオトナのやり方だ。量的洗練のことを思った。ミサイルみたいに告白するしか能がなかった頃の自分。あれはあれだけど、今の方がずっと楽しい。使うか使わないかは別として、持ち合わせている手数は多い方がいい。住宅街の路地に入ったところで、フワッとカレーの匂いが漂った。