沢渡日記

日々徒然

20210710

夜、ばったり好きだった人に会った。話すのは一年振りだった。私が突然姿を消した理由を話すと、俺もあなたが好きです、会いたかったといわれた。私は何も言わなかった。会いたくなかったと思った。私が好きだったように、この人は私のことを好きではない。とても気が合う人だけれど、同じ距離感の関係性を続けるのは終わりにしたかった。私はこの人を手に入れたくなかったし、それはずっと変わらない。手に入れずに、煮詰まらない距離をキープしながら、ただそばにいる。それは緩慢な幸せであり、どこにも続かない袋小路なのだった。そういうのはもういい。私はそろそろ幸せになりたいのだ、私が幸せにできる人と。彼と話をしたら妙にスッキリして、それから涙が沢山出た。外に出て風に吹かれてもまだ涙が止まらなくて、そのままにしておいた。長かったな、と思った。やっと終われた。